a.k.a. Sakaki

旅行記と整備手帳と日々の声

FZR復元作業:前編

 カウルのヒビ割れと欠損部分の修繕,および破壊されたウインカーの交換等を行った備忘録です。前編ではカウルの修繕について記録しておきます。

 冬場にFRP補修なんてするものではありませんが,長期間に渡って放置するとキャブレターの調子が悪くなりそうだったので,乾燥は換気扇をフル稼働して,電気ストーブを設置し,ニオイを我慢して室内で行いました。良い子は絶対にマネしないでくださいね *1

カウル補修

 ヒビ割れと欠損部分に対してFRP補修を行うため,まずは左右のカウルを外しました。右側は前回エキパイを磨いたこともあってすんなりと外れてくれましたが,今回も左側カウルのプラスネジに苦戦してしまいました。ただ,この度はネジの滑り止め剤を利用し,癒着部分には潤滑剤を浸透させ,さらにドライバーの種類を変えることにより,取り外すことができました *2

 次に欠損の大きなアッパーカウルを外さなければならないのですが,左右のウィンカーを外さなければアッパーカウルが外せない仕組みになっています。そのウインカーのナットが硬化してしまい,工具を使って外そうにも外せない状態になっていました。仲良く双方のネジがクルクル回ります。電装系が集中している箇所であるにも関わらず,これまでにアッパーカウルが外されたことはなかったのでしょうか。

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 純正品に刃物を入れることには抵抗がありましたが,社外品ウィンカーと交換することが確定していたので,やむなく糸ノコで破壊することにしました。値段にして数千円。かなり心にダメージを受けました。

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全裸のFZRです。

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 外したカウル類と一緒にお風呂に入ります。フロントフェンダーの汚れから察していただくと良いかと思いますが泥だらけになっています。また,左側カウルはオイルを吐き出すためのチューブと,ドライブチェーンが近くにあるせいもあり,内側はギトギト。

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 患部をキレイにするついでにフロントフェンダーの留め具の歪みを直します。硬かったので炙って曲げることにしました。本当は温風が良いのですが,あいにく持っていないのでプラスチック部分にだけ気をつけながらバーナーでゆっくりと温めてプライヤーで捻ります。

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 サイドカウルのヒビ割れにFRP補修を施していきます。これでも多すぎるくらいなので,ちょっとしたクラックならFRP補修キットが販売されているのでそれで十分だと思います。

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  ちょっとだけ目測を誤ってしまったのですが,これくらい補強すれば,これ以上クラックの範囲が広がることはないでしょう。ガチガチです。

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 その後,アッパーカウルの欠損部分をプラリペアで復元していきます。プラリペアは2000円未満で買えるお得アイテムです。速乾性もあり,カウル以外にも利用できるので,これは量を持っていても損はない気がします。患部を溶かしてしまうアロンアルファより使い勝手が良い気がします。

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 きっちりと穴が塞がっていきます。この調子で薄めに膜を貼り,FRPパテで欠損部分を気持ち厚めに埋めてあげます。余分なところは後ほどヤスリで削ぎ落としてしまえばよいです。

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仕上げ前の状態

 パテで埋めた後,先程のガラスマットで強化プラスチックの層を作り,さらに乾燥させた後でパテ埋めを行い,乾燥させたらヤスリとコンパウンドで仕上げてしまいます。手間だけがかかり,見た目は悪いですが,乗る分に関しては影響ありません。

 全ての作業を終えたところで簡単にペンでごまかして塗装して終わりです。本当ならマスキングテープを貼って,サフを吹いて,仕上げにクリアを吹いて…とやりたいのですが,そこまでしませんでした。「そこまでする気力が湧いてこなかった」と言う方が正確な気がしますが。

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← BEFORE  AFTER →

 パテを乾燥させる間にミラーの傷を目立たなくさせました。目の荒い紙ヤスリ(#120)を使って毛羽立ちを無くし,コンパウンドで磨くだけです。コンパウンドでこういうパーツを磨く時間は割と好きかもしれません。テールランプのカバーなどにも利用できますし,ものの5分ほどで曇り(くすみ)が改善されるのでオススメです。

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← BEFORE  AFTER →

 ついでにTZRの黒ずみもコンパウンドで磨きました。どうやらコイツの黒ずみに関しては経年劣化のようですが,毛羽立ちはキレイになったので良しとします。写真を拡大してみないと分からない程度ですが気持ちの問題です。

カウルステイの歪み
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 歪んでいたステイは大きめのプライヤーを使って繕いました。ミラーが変な方を向かないように微調整をしながら作業します。思っていた以上に力を使う作業でした。頑丈にできています。守られています。適度に調整しながらカウルとスクリーンの取り付けを行いました。

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 以上の作業でカウルはなんとかなりました。石膏作業とよく似ているので,前任校の造形コースの学生に任せた方が上手くやってくれそうな気がしました。ど素人の私がやるとボロボロですが,新しいカウルが手に入るまでの辛抱です。戒めです。30年前の車両なので年相応になったと考えましょう。そうでもしないとツラいです。

 上の写真は仮の状態です。残りの作業はウインカー装着,車体フロント部分の矯正,オイル交換,マフラーのごまかし塗装です。後編に続く。 

*1:※仮にやるのであれば,絶対に窓を全開にしてください。また,室内で樹脂製品などを使用する際は火気のある場所で使わないようにしてください。大変危険です。

*2:やっぱりラチェットハンドルタイプのドライバーが良いですね。しっかりと押す力を与えながら回せるのが魅力です。そのついでに,穴の広がったネジは手元にあるものに取り替えておきました。